2015年01月11日

記録係2人体制についてのメモ

内藤由起子『囲碁の人ってどんなヒト?』
第5期(1980年)の名人戦、大竹英雄名人対趙治勲八段戦で、趙挑戦者がコウの取り番を(記録係に)確かめたところ、取り番ではないのに記録係がうっかり「はい」と発してしまい、趙挑戦者がコウを抜いてしまう事件が起こりました。
この碁は協議の末、無勝負となりました。

中山典之『昭和囲碁風雲録』
当時は記録係が一人だった。記録係は一手ごとの消費時間と打たれた時刻を記録し、両対局者の秒を読み、棋譜を最低限二枚書かなければならない。(中略)氏は記録係がこの碁で二度目だったという。
この事件のあと、朝日観戦記者陣の一員でもあった私(中山典之)は、編集委員である田村竜騎兵に、記録係を二人にしたらどうですか、と提案したが、竜騎兵は「ウン、そういう意見もある」と言っただけで一向に取りあげる気配がなかった。しかし、名人になった趙治勲さんから、数か月後に「今後、記録係を二人にしてくれませんか」との申し出があった時は、棋院とかけあった末に、一も二もなく実現している。

内藤由起子『囲碁の人ってどんなヒト?』
さらに、記録係は聞かれて答えたことがたとえ間違っていても、記録係に責任はなく、対局者の責任、ということになったそうです。
(第23期名人戦で)趙治勲先生が「今どこ抜いたの?」と記録係に聞いてきたときには、私も肝が冷えました。(中略)趙先生は「今どこ抜いたの?」と聞いたあと、「あ、聞いちゃいけないんだ。棋譜見せて、前打った手を教えて」と言い直しました。高野くんが棋譜を指して、一件落着しました。

現在では、棋譜や時間付けの紙を見せてもらうことはあっても、記録係に何か聞くといったことは見かけませんね。


posted by gona at 21:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁雑記 | 編集
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